同じような感じの
幾何学的図形を見て行きましょう。
1 図形(簡素なデザイン) 1.22
図1 KHL(ランゲンベルク) イコーニック 雲度1 キャパロ AWEチューニング フォース・インディア アスカリ ステュワート・グランプリ ベネトン 金馬 フレーザー マゼル ブレダ=メナリーニブス
車体幅の拡張を主としたチューニングをしている独KHL(ランゲンベルク)はレースの旗をエンブレムとしています。Wモーターズ、スタジオ・トリノ、マグナ・シュタイアーのJVである中国のEVメーカー・イコーニック(艾康尼克、Iconiq)のエンブレムもiのようにも見えますが、何でしょうか。EVの福汽系雲度(Yudo)の新エンブレムも風に棚引く旗指物のようです。公道を走るレーシングカーを製造しようとした英フリーストリームをインドのキャパロ・グループが買収したのが、英キャパロ・ヴィークル・テクノロジーですが、2019年に倒産しました。ペンシルベニア州のAWEチューニング(Awesome Ltd.)は、その名の通りチューニング専門です。F1のスパイカーを2007年に買収したのがインド初のF1チームであるフォース・インディア(Sahara Force India F1 Team)で、エンブレムはインドの国旗です。スペインにサーキットを有する英スポーツカー・メーカーのアスカリも、今は生産を中止しているようです。英ステュワート・グランプリは、21世紀直前にF1に参加していました。ミヒャエル・シューマッハーで有名な伊ベネトン・フォーミュラ1はアパレルメーカーのF1コンストラクターで2001年にルノーに売却されました。オート三輪や三輪・四輪EVを出しているのは山東青州大金馬(Jinma)摩托車です。伝統的ロードスターのロータスセブンのレプリカに特化したのはニュージーランドのフレーザーです。スペインのデザイン会社マゼルは、21世紀初頭にヒスパノ=スイザや独自のコンセプトカーidentity i1 を発表しています。バス・メーカーの伊ブレダ=メナリーニ・ブスは、ブレダがメナリーニ・ブスを買収したものですが、後に売却され、再びメナリーニ・ブスとなっています。なおこのエンブレムは親会社レオナルド、旧フィンメッカニカのもので、同じく子会社で軍需産業の伊オート・メラーラ(Oto Melara)も使用していました。
図2 イコーナ 新特 ルバコ BAR 龍牌1 ウェイレイ
イタリアのデザイン会社イコーナはチタン炭素合金製ハイパーカーのヴルカーノ・ティターニアムを発表しましたが、エンブレムも高速で飛んでいるような矢尻です。紙飛行機のようなデザインは貴州省のEVメーカー・新特汽車(SiTech、江蘇・吉麦(Jimai)新能源)で、その英名は Sino-Technology (中国技術)の略でしょう。独ルバコはトライクに特化しています。数年間F1レーシングカーを製造していたBARはブリティッシュ・アメリカン・レーシングの頭字語です。西安の龍牌(Loong Brand)汽車は、翼を広げた鳥を後ろから見たのでしょうか。車両メーカーではありませんが、これらとコラボしているのが、スイスはツューリッヒの拡張現実(AR = Augmented Reality)フロントを提供しているディープテック企業ウェイレイです。
図3 シーグレイヴ 展仕 鑫威 朗逸 オート・トレール ウラル1 トラモンターナ1 トラモンターナ2
火炎のマークの米シーグレイヴは、消防車メーカーです。低速EVの蘇州・展仕(Zhanshi)電動科技も風でしょうか。同じく低速EVの湖北省荊州市・鑫威(Xinwei)電動車は火の玉のようですが、風でしょう。各種低速EVの湖北朗逸(Langyi)電動車科技のエンブレムも風のようにも羽のようにみえます。英オート・トレールはキャンピングカーのメーカーです。現在は対地雷装甲車のタイフーンで有名なGAZ傘下で、戦中からの大型トラック生産の露ウラル自動車(UralAZ)のエンブレムは、ダイヤに風でしょうか。スペインの小型スポーツカーを製造しているトラモンターナのエンブレムは、その名の「北から吹く風」のようなデザインとなっています。また、新しいエンブレムは無限の風です。
図4 ライトイヤー シティQ マツダ・アンフィニ リット スーパーバギー スパルタ
無限記号そのものはオランダの新興ライトイヤーで自称走行距離725kmの太陽電池併用EVを出しています。ノルウェーのシティQは、マイクロEVと言っても四輪なだけで電動アシスト自転車に毛の生えたようなものです。マツダの5チャンネル化によったアンフィニも――変なアイデアですが――発音記号を使ったその名の通り無限記号のような、サーキットのような形になっています。カリフォルニア州のリットの、自動車型のインホイール・モーターを搭載した2輪EVスクーターは、オートジャイロで均衡を保ちます。エンブレムはサーキットでしょう。フォルクスワーゲン・バギーをベースとしたスーパーバギーはブラジルのウェイク(Wake)社が出しています。エンブレムはスーパーバギーの車でしょう。ドイツ人のペーター・ハルトゥングは1970年代からアンドラでオフロード・スポーツカーのスパルタを計画していましたが、2022年現在購入可能となっています。
_________________________________________
図1 KHL (Karl-Heinz Langenberg), 艾康尼克, 雲度新能源1, Caparo, AWE Tuning, Force India (Sahara Force India F1 Team), Ascari Cars, Stewart Grand Prix, Benetton Formula 1, 青州大金馬摩托車, Fraser Cars, Mazel Group Engineering, BredaMenarinibus
図2 Icona, 新特汽車 (SiTech), Rewaco, British American Racing, 龍牌汽車(Loong)1, Wayray
図3 Seagrave Fire Apparatus, 蘇州展仕電動科技, 荊州鑫威電動車, 湖北朗逸電動車科技, Auto Trail, UralAZ 1, Tramontana 1, Tramontana 2
図4 Lightyear, CityQ, ɛ̃fini, Lit Motors, Superbuggy, Hartung Sparta