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La source d'Ingres,  Paris  ©DeepStSky 

008 自動車エンブレム I - 8

2021/10/01 投稿

   引き続き簡単なマークを見て行きましょう。

1 図形(簡素なデザイン) 1.7

      

 

       

 

 

図1 マツダ マツダ(1936-1959) マツダ(1959-1974)

 

 ロータリーエンジン搭載車を量産していたマツダの1997年以降のエンブレムはカモメマークとも言われていますが、創業者のイニシャルのMであるとともに、ゾロアスター教の最高神アフラ・マズダにちなんで未来への光明を目指して羽ばたくと言う意味合いで翼に似せた形になっています。フライングMと呼ばれていますが、次に見るロシアのワズが鋭角的なところを曲線的にしたような感じもします。マツダの戦前から戦後一時期のデザインは、市内を流れる多くの川をモチーフにした、本社工場のある広島市章から取り、中央をイニシャルのMに見せかけたものとなっています。1974年までのエンブレムはmを上から下に流して、引き続き川を踏襲していました。またマツダはなぜか1990年代に、上記のユーノスやランティスで見たように、5チャンネル化を実行し、それぞれサブブランドをエンブレムとして、本来のエンブレムであるフライングMが見られなくなるようにしたこともあります。

 

  

       

 

 

 

 

 

図2 五洲龍 ワズ 力威 豪曼    ディアール=コードロ

 

 EVに力を入れている広東省深圳市のバスメーカー・五洲龍(Wuzhoulong)汽車は、少し対称形を破ったとは言え、マツダのフライイングMそのものです。現在はソラーズ(ソレルス、Sollers)傘下となった、ソ連時代からの露ワズまたはウアズ(UAZ)の名称は「ウリヤノフスク自動車工場」の頭字語(Akronym - acronym - acronyme)で、そのエンブレムは一見時計の10時10分のようにも見えますが、技術の正確さを表すと言う円に飛翔するカモメが描かれています。小型三輪や四輪EVの山東省・力威(Liwei)新能源も鳥でしょう。中国重汽の子会社の福建・海西(Haixi)汽車、前身は福建・永安(Yongan)汽車は豪曼(Homan)ブランドのトラックを出しています。イランのディアール=コードロは2000年から主に長城のSUVをライセンス生産していましたが、一時中断した後、今度は北京越野を生産しています。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図3 インフィニティ 奇瑞1 奇瑞2・スペランザ 雅式 富奇 インターナショナル

 

 日産の海外向け高級車インフィニティ(Infuniti)はイタリア語の無限をその名とし、エンブレムには地平線の彼方へと続く道路と富士山を象ったと言うことです。これと似たのが“民族系”の安徽省蕪湖市・奇瑞(Chery)汽車で、CACとして英名 Chery Automobile Co. Ltd. を表し、さらにAが「人」の変体字で人本思想を企業理念とすると言うことです。奇瑞の第2のエンブレムは隙間を開けたりしたのでインフィニティとの類似性はかなり減少しました。エジプトのアブール・フォトゥフ(Aboul Fotouh Automotive)は奇瑞をスぺランザ(Speranza)ブランドでライセンス生産して、奇瑞の現行エンブレムと同じものを使っていましたが、ブランド名も Chery に改称した後、企業自体が消滅してしまいました。蘇州の雅式(Arsale)は部品メーカーですが、インフィニティの図案をちゃっかりと自社名イニシャルのAにしています。今は紅鈴汽車に買収された富奇(Jiangxi Huaxiang FuQi)も中にFが入ったQのようにしていました。インドの比較的新しいインターナショナル(ICML)のエンブレムはインフィニティに似ていなくもないですが、ICMが入っていると言われれば、そうとも言えます。

         

 

 

 

 

 

 

 

     


図4 峨嵋 長城 新郷 華新・無錫 欧陸 安達爾   愛萌1 梅花 阿帕奇

 

 四川省客車製造のバスブランド峨嵋客車(Exquisit Bus)のエンブレムは、同省にある社名の由来となった、中国三台霊山の一である峨嵋山でしょう。華北・保定市の“民族系”長城(GWM, Greatwall)汽車は、万里の長城と物見の塔のデザインです。低速や軽EVの河南省新郷市・新能(Xinneng EV)電動汽車とその福建省汽車工業集団との合弁の河南・藍海新能(Landhigh Xinneng)電動汽車は交差する道路でしょう。スクールバスで有名な華新客車(Huaxin Auto)は江蘇・無錫華策(Wuxihuaze)汽車のバス・ブランドですが、そのエンブレムは十字星でしょうか、十字路でしょうか。軽EVの江蘇金湖・欧陸(Euro Land)汽車では時計の3時のようにも見えますが、何を言いたいのでしょうか。これによく似たのが今世紀以前に乗用車や商用車を生産していた安徽安慶・安達爾(Andaer)汽車です。低速EVの江蘇・愛萌(Aimong)新能源も今一つよく分からないエンブレムですが、このメーカーにはさらにアウディを模倣した五輪のエンブレムを付けている車もあります。各種商用車やバスの湖南省長沙市の梅花(Meihua)汽車とそのコーチビルダーの同心実業のエンブレムも何でしょうか。低速や軽EVの蘇州の阿帕奇(Apaqi)電動汽車もこれまた意味不明です。

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図1 マツダ, マツダ(旧1), マツダ(旧2)  

図2 五洲龍電動客車, UAZ, 山東力威新能源, 福建海西汽車豪曼, Diar-Khodro          図3 Infiniti, 奇瑞汽車1, 奇瑞汽車2, 蘇州雅式汽車零部件, 江西華翔富奇汽車, ICML

図4 峨嵋客車, 長城汽車, 新郷新能電動車, 華新客車・江蘇無錫華策汽車, 江蘇金湖欧陸汽車, 安徽安慶安達爾汽車, 愛萌新能源電動汽車1, 長沙梅花汽車, 蘇州阿帕奇電動車